CCD-VX1 1992年9月

投稿者: | 2022-11-13

民生用としては初の3板式ビデオカメラ・CCD-VX1の登場です。
”3CCD”の銘版が誇らしげですが、隣の”12× VARIABLE ZOOM”のほうが目立つ?

業務用機器では撮像管の時代、言い換えれば1970年代後半から信号別に割り当てる方法はとられてました。
(別途掲載済のBETACAMシステム・BVW-3(カメラブロック:BVV-3)は3管式。)
撮像素子に変わっても信号別に割り当てる方法は業務用では既にとられてましたが(こちらもソニーの
ビデオカメラ・DXC-3000が初だそうです。(別掲載:DIGIC Vol,7 DXC-M7の項を参照)、民生用ともなると
やはりコストとの兼ね合いでなかなか出てこなかったのも。民生用で複数枚構成のビデオカメラが出たのは
別記にありますが1988年のEDCAM・EDC-50が最初と云うことに。その後に松下電器のS-Movie Master・NV-M10000、
日立・ミノルタカメラ共同開発のVM-H1000(日立)/EX-1(ミノルタ)が続きますが、本機の登場以降民生用でも
「高画質モデル=3板式」という流れになってきます。

撮像管による3管式の場合、輝度信号と色差信号(R-Y,B-Y)を各々の撮像管で信号を受け取ることになりますが、
撮像素子による3板式の場合は光の3原色(R/G/B)毎に各々の撮像素子で信号を受け取ることになります。
(ちなみに2板式の場合は、輝度信号と色信号毎に受け取る形にしたもの(EDC-50及び松下・NV-M10000)と、
光の3原色に合わせ緑(G)と赤(R)・青(B)に分けて各々受け取る形にしたもの(日立・VM-H1000/ミノルタ・EX-1)。
後者の方が色再現性が追求できるというのだが・・・実際はどうだったのか?)
信号処理も3原色毎に行えるので画質の向上には繋がるのですが、音声記録に関してはCCD-V5000で採用した
PCMステレオ記録は除外され、AFM Hi-Fiステレオ記録のみに。映像信号への影響を考慮したのか?

一方CCD-V5000で採用されていたデジタルピクチャー機能も削除。まあ中途半端につけるよりはいいのかと。
その代わりといっては何だが本機は本気で編集機能を特化。RCタイムコード/データコード記録を採用し、
巻末記載のコントローラー・RM-E500を使用することにより高精度の編集が可能に。
あと何気にリモコン受光部も全方位指向となってます。これで三脚使用時の操作性が向上?

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