ESシリーズにカセットデッキのバリエーションが増えました。
TC-K777ES:168,000円
TC-K666ES:120,000円
TC-K555ES:89,800円
ラインナップの中でも個性的なデザイン。最初に店頭で見たとき目についたのがカセットハーフの照明でした。カセットを表から照らす方法は非常に珍しく、単に個性を出してきたのかと思ってましたが、上のイラストを見ますと、実はリールモーターが大きいので裏面からの照明が出来なかったのかなと想像します。
そのほか、いつもどおり機能面を見ていきますと、
テープカウンターの下に「DUAL SPEED FF&REW」の表示。早送り・巻き戻しが2段スピードなんですね。YOUTUBEを見ていたら、押すたびに高速・低速が切り替わり、テープ終わり付近で低速になるように見えます。あとは、一時停止との同時押しによるキューイング機能ですね。
こんな高機能でなくても、私的には早送り・巻き戻しボタンのランプが点灯するだけで十分かっこいいです(笑)。K777もですね。
次はK777ES。K777より20,000円UPですが、変更内容は
・レーザーアモルファスヘッド
・DOLBY NR-Cに対応
・銅メッキシャーシ
・黒ボディ
というところでしょうか。
DOLBYスイッチは右端からメーター下部に移動。OFFボタンには「OFF(STRAIGHT)」と書いてあるのが渋いです。
また、今まで気づかなかったのですが、K777のテープカウンタは減算機能(マイナス表示)がないんですね・・・.00から少し巻き戻すと99.~になるようです。
続いてK555ESですが、K555より10,000円UP。違いは
・レーザーアモルファスヘッド
・TYPE1のみの対応だったバイアス調整がTYPE1,2,3に拡大
・そして黒ボディ
と思います。K555の時からDOLBY NR-Cに対応してましたね。
ちょっと1万円は上げすぎ?
まさかのTC-K444が近日発売。69,800円。機能は要らないからとにかく3HEADが欲しい!って人にはぴったり。ミキサーMX-1000もES化されました。
カセットテープは既に発売済みのUCX-Sに続いてUCXとnewBHFが登場。
666ESには上位機種777ESにも搭載されていない独立3モーター方式でした。
高校生の私は、その理由を本カタログの隅々から推測したものです。
再生中、左右のリールをDDモーターで回すのは難しい制御のはずです。
テープの最初と終わりの方ではかなり速度差が生じるのは、素人でも想像できます。
実際この三機種を使用することはかないませんでしたが、カチッとした直線基調のデザインは
今でも手にしてみたい魅力があります。
70年台からつづいたシルバー基調のオーディオ機器がブラック基調に変化したのは
この頃からだったと感じますね。
K666ES実際使ってました。録音/再生時はまだいいのですよ。速度が4.8cm/sec.って考えると
リールにはそれ程負担は掛からないはずなので。むしろ問題なのは早送り/巻戻し時。
ましてやこの機種は2段階の速度切換があったものだから、ついつい高速早送り/巻戻しを
やってしまい、その結果5年足らずで暴走に到った次第です。
(まあ、別の処のコメントでも云ってますが、ヘッドの摩耗も早くそれまでに2度交換。)
だからでしょうか、以降(最終モデル:TC-KA_ESまで)このメカニズムが採用されなかったのは。
ただ上には上が・・・というかこのリール/キャプスタンを各々駆動させるメカニズムを
(つまり4D.D.)採用したティアック・R-999Xというのもありまして・・・
この機種でも同様なことあったのでしょうか。ましてやこの機種リバース機だったのでこと尚更?
私のK666はモーターのトルクがやや弱くなったものの、今もちゃんと動きます。機構的にシンプルなので壊れにくいのかも。リールの先端が光の反射でキラキラして回転するのできれいですね。1~2年ごとにヘッド交換していましたが、途中から独立懸架でなくなりコンビネーションになりました。ちょっと変わった機能がモニタースイッチで、他機種のようなトグルスイッチではなく、録音中は録音ボタンでも切り替えができました。私はワイヤードリモコンを使っていたので、エアチェック中はデッキから離れたところでリモコンの録音ボタンで同時モニターの切り替えをしていました。