KV-28SF5 1996年11月

投稿者: | 2022-02-20

「キララ・バッソ」の発売から5年。更にフラットに近づいたトリニトロン。

実を云うと平面化に関しては1993年にパナソニックからフラットビジョンというのを出しており、
その方法とは極小のCRTを並べるということなんだが、画面上にその細かいフレームが写ってしまい
それが画面の輝度の劣化を及ぼす点が構造上避けられないということと、何よりも価格がネックに。
(14型で¥288,000(当時・税別)と云うことなので、そりゃあ売れないって。尤も受注生産だったが。)
本機が出た後も双葉電子工業や、ノリタケ伊勢電子・三菱電機・日立製作所の3社が提携して
電界放出ディスプレイ(Field Emission Display:FED)の開発(こちらは一応ソニーも開発をしていた)やら
キヤノン・東芝の表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(Surface-conduction Electron-emitter Display:SED)の
開発もあったのだが採算が合わずにどちらも断念している。

ただ平面にしただけで無く、解像度の向上(アパチャーグリルの細密化)や偏向ヨークの高精度化も。
一方でキララ・バッソでやっていたEBU色蛍光体の採用はなかったかと。

平面化により管面の映り込みは少なくなったが、更に抑えるためコンピューターディスプレイでは
使われていたAR(Anti-Reflection)マルチコーティングも採用。
モジネット(文字多重放送)デコーダーも内蔵。今で云うデータ放送のはしりみたいなものです。
画像処理系も充実している一方で、音声系はごく普通になってしまった?


この「スーパーフラット・トリニトロン管」は翌1997年5月に「FD(Flat Display)トリニトロン管」と名称を変更。
次期シリーズの基幹部品として採用されます。シリーズの名称は”WEGA(ヴェガ)”。琴座・織姫星になぞらえて
命名したのですが、このシリーズの出現により平面ブラウン管競争勃発。パナソニック「T(タウ)」、
東芝「FACE(フェイス)」のある意味三つ巴競争ということに。

KV-28SF5 1996年11月」への3件のフィードバック

  1. ルート246

    WEGAはソニーが買収したドイツ企業の名前らしいです。
    せっかく買収したのに、肝心のエンジニアたちが退職してしまい、使えたのがこの名前だけだったそうです。

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  2. NK

    WEGAも使っていました。36型で、当時としては大画面(笑) ハイビジョンで16:9で平面ブラウン管になったので、ずいぶん未来感が出ました。
    その後プラズマに行きましたが、現在使っているのはSONYの有機EL77型です。画質は素晴らしく満足しています。

    返信

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