CRF-V21 1989年4月

投稿者: | 2022-02-01

ビジュアル・ワールドバンド・レシーバーと謳ってはいますが、ぶっちゃけて云うとラジオです。
そういえばパナソニック(当時は松下電器)にあった”King of Radio(型式:RF-9000)”とか、更に前のRF-8000
(後者だと、CRF-320が相当?)みたいなのをソニーが出したらこうなった感が。筐体の大きさも大差ないし。
ただ単なるラジオじゃ無い。それはラジオにしては異様なほどの大きさの表示部と中央のプリンター。
何やらただ者では無い雰囲気を醸し出してます。なおこの製品受注生産品です。
CRF-320の生産完了から7年。CRF-1の生産完了から4年。実質上の後継機種はどうやらとんでもない代物です。

文中にある「1局しか聴けないカードラジオ」。1988年に出たクリップラジオのことかと。
(注:クリップラジオ・・・専用レシーバー:CLIP-HD2とカード型ラジオ部:CLIP-Axx,Fxx,Vxxで構成されたラジオ。
関東版:AM・FM各10種 中部版:AM・FM各4種 関西版:AM8種・FM2種 TV・短波版2種が発売。
1989年には上記とは別にイラストが描かれた特別版(関東版のみ・6種セット)も発売された。)
確かにこの機種は真逆だ。「ワールドバンド・レシーバー」だし。
それにBCLマニアだけの代物じゃあ無いことは中央のプリンターが物語る。しかもよく見るとキーに
”SAT”? ”FAX”? ”RTTY”? これは後程詳細を云いますが、ファクシミリ情報受信機能も搭載しています。

レシーバーとしての性能は抜かり無し! わざわざ筐体とは別にしたロッド&バーアンテナの性能はAN-1以上。
ちなみに筐体についているバーアンテナに見えなくも無い代物の正体は、可動式のアームライトです。
ICF-2001Dにて使われた同期検波回路も採用。(詳細は長くなるのでそちらのカタログを参照をば。)
PLL系も基準発振子を普通の水晶発振子な処をTCXO(温度補正型水晶発振子)にし、3段シリーズ構成に。
あとパソコンとの連動をも考慮したRS-232C端子まで付いているという。但し、プログラムは自作で。

さて問題(?)の1つ。480×128ドットのLCD。
まずどういったことが出来るのかというとスペクトラムアナライザー表示。横軸を受信周波数、縦軸を
電波強度にした表示となり、この表示の山が高いところに合わせて受信すると云うことです。
また受信強度が一目でわかることで受信報告書の作成に一役かえるかと。
それから各局における放送時間の確認(ここではアクティブサーチと云っているが)が出来るということ。
あとこの機種は放送局のメモリーが421局(内訳:ユーザーの任意で設定できる局が350(7×50ページ)、
周波数帯域固定での設定局が70局(7×10ページ)、電源投入時に最優先される局:1)もあるため、これを一々
憶えていられないので、その内容を表示することも可能。これらはいずれもプリンターにて出力も可能です。

あとはファクシミリ情報受信機能。気象ファクシミリ放送や、RTTY、更に気象衛星からの情報も受信可能。
ここではRTTYについて説明を。RTTY(Radio Tele TYpeの略称)とは無線によるテレックス。
ではテレックスとは何?というと、簡単に云えば電動式タイプライターを用いて有線で行う文字通信のこと。
テレックス自体は国内では2005年に実質上終了したけれど、RTTYについては現在でも行われているよ。

ファクシミリ放送の歴史は意外と古く、1924年には実用化されたとか。
で、気象ファクシミリ放送については文中では船舶用と航空用の2種類挙げられているけれど、現在は
航空用については廃止。船舶用として3チャンネル採用されている。(コールサイン:JMH,JMH2,JMH4)
詳細についてはここを参照。>気象庁|船舶向け天気図 (jma.go.jp)
あと、気象衛星から直接データを受信することも可能。(現在も出来るかどうかは不明。)
但し、申請が必要なのともう1つアンテナを設置しないとならないのだが・・・

そのアンテナがこちら。大きさは当時の衛星放送受信アンテナ・120cmクラスとほぼ同等。
実は自宅の近所にあった。(爆) そこは工務店だったので業務で使っていたと思うのだが、流石に驚いた。
現在は撤去されているけれどね。


本機種一応は民生用なんだけど、どうも業務用の色合いが強すぎて実際にBCL的な意味で使用されていた方います?

CRF-V21 1989年4月」への2件のフィードバック

  1. 金太郎 ニックネーム

    記事、拝見しました
    SONYの造形美に見せられた1人です
    特にCRFシリーズの320.330Kに魅了され
    CRF-V21.ICF-6800.6700.2001D.5600を所有し
    SONYの造形美を伝える責任として
    メンテナンスを続けております
    CRF-V21は200台製造されたとのことで
    現存し使用できるものはどのくらいか不明です
    私の所有しているものはオリジナルのアンテナ
    ではありませんがなく完動品として使ってます
    長文になり失礼しました
    今後も情報発信応援してます

    返信
    1. GON-HK

      返答遅れてすみません。
      ユーザーからのコメントをいただくとは恐縮です。
      掲載機種も30年以上のものですが、稼動状態を維持しているとは
      開発者もまさに開発者冥利に尽きるところではないでしょうか。

      返信

金太郎 ニックネーム へ返信する コメントをキャンセル

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