「デジタル・デンスケ」TCD-D10の発売から3年。ようやく出ました「DATウォークマン」TCD-D3。
でも何で型式が「3」から始まったのでしょうかね?
本編でも挙がってますが「A/Dコンバーター内蔵機では」世界最小・最軽量(1990.11発売当初)と謳っているのは何故か?
それは前年にアイワからHD-X1と云う機種が出ていたからでして・・・ただこの機種ちょっと変わっていて、本体だけ
ではアナログ機器からの録音不可。別売のA/Dコンバーター・HDA-1か映像アダプター・HDV-1を必要としたからです。
(ちなみに映像アダプターを付けたからって動画は撮れません。静止画+音声記録で、自己再生時のみ双方対応。)
とはいえ小型化としては先を越されたために前出のような謳い文句になったわけです。
本機は据置型DATデッキ同等の・・・という謳い文句がありますが、ではどの程度だったかといいますと
本機とほぼ同時期に発売していたDTC-55ESに匹敵する実力です。
(A/D:64倍オーバーサンプリングデジタルフィルター搭載のハイデンシティリニアA/Dコンバーター
D/A:8倍オーバーサンプリングデジタルフィルター搭載の18bit・デュアルD/Aコンバーター。但し、
本機では消費電力の関係でL/R共通?(ちなみにDTC-55ESではL/R独立で使用))
ただここでも「マルチビット/1ビット論争」の色合いが・・・というのも、前出のアイワのDAT・HD-1は
A/D:1bit・64倍MASH方式・A/Dコンバーター、D/A:1bit・256倍D/Aコンバーターと1bit構成というもの。
ソニーはCDプレーヤーだけでなく、こちらでも様子見だったのか? DAC内蔵アンプでは1bitにしたけれど。
一方メカブロックに関しての記載がない。少なくともデジタルデンスケ・TCD-D10と同様とは思えないし、
新規に起こしたと思うけれど・・・
表示系及びテープ操作系ボタンの配置は可搬型というよりは据置使用を意図した形に。
左下の写真、本機の後方に(推測ですが)ディスクマン・D-303、ビデオウォークマン・GV-U5、そして
アクティブ・スピーカー・SRS-S7が写っているのですが、何故CDを敢えてポータブルCDにしているの?
CDからのデジタル録音を謳うのなら別に据置型でもいいのでは?
それとも光タイプのデジタル接続が出来るということのアピール・・・D-303の?
それと注意書きがあるけれどマイク入力が何故かプラグインパワー対応じゃないと云う点。どうも腑に落ちない。
ライン入力兼用というのは理由にならないし。敢えて電源系統を分けた理由って何?
本機専用というか本機でしか使用できないマイク・ECM-S220。隣にECM-959を併記しているということは
性能的には959より劣ると云うことか?
システムアップ云々っていっていますが、やはり前出の構成よりはしっくりくるかな。推定ですが
CDプレーヤー:CDP-X555ES AVアンプ:TA-AV850D BSチューナーは・・・さて?
あとはシステムアダプターキット・RM-D3Kがシステム構成に。ソース側のデジタルインターフェイスが同軸
(ピンジャック)だと、ケーブルだけのものでは何故か入力のみの対応なのでこのキットを要するだそうで。
本機を使用していました。
(通勤電車で使用)バッテリーを付けるとまあまあ重いです。
ビデオデッキとほぼ同等のメカがこのサイズで動くので一時間ぐらいしか持ちません。
テープ作りは、据え置き型のDTC-M100を使っていたと思いますが
本機専用のデジタル接続ケーブル(光角形と同軸の二種)も購入していました。
高価なケーブルを買ったのは良いが、うまく運用できなかったと思います。
マイクをつけて楽器演奏を録音するとかに向いた機器だったのかもしれません。
発売後すぐに購入しました。
小型でも動作は高速で、アイワの人に聞くとメカ部分はアイワの据え置き型と同じだよって言ってました。